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2021年2月28日945『田中由美子さん』 今日のゲスト


 

今日は、国際NGOケア・インターナショナルジャパン 理事の

田中由美子さんをスタジオにお迎えしてお話を伺いました。

 

3月8日は国連によって制定されている「国際女性デー」です。

現在、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっており、

世界的に大きな影響を与えています。

 

中でも途上国の女性をはじめ、社会的に弱い立場に置かれている人に

どのような影響を与えているのか、田中さんが感じられる現在の問題点を

教えていただきました。
 

「新型コロナウイルスは、世界的大流行「パンデミック」と言われていますが、

「パンデミック」ではなく「シンデミック」だという人もいます。

シンデミックというのは、人体の状況と社会の状況が絡み合って起きる現象で、

相乗効果という意味の「synergy(シナジー)」とpandemicを掛け合わせた言葉です。

 

新型コロナウイルスに対処するためには、高血圧、肥満、糖尿病などの病気にも

対処することが必要なんですが、同時に、経済・社会的な問題や不平等も

あわせて解消しないと、コロナウイルスに勝てないということになります。

 

例えば、開発途上国では、低賃金で劣悪な環境で働いている貧困層の方や、

スラム街や難民キャンプで、非衛生的な3密状態で暮らしている方が

たくさんいますが、そういう方々が、深刻なコロナ被害を受けています。

 

また、医療従事者をはじめとする、エッセンシャルワーカーという仕事は、

とても重要なんですが、長時間労働で低賃金という問題もあります。

その上、感染リスクが高くて、不特定多数とかかわる仕事ですので、

いわれのない誹謗中傷などで、自分だけでなく子どもや家族も

被害を受けています。

 

そういった中で、国際NGOケアはアジア、アフリカ、中南米、中東など、

世界80ヵ国以上の途上国や紛争地域などに現地事務所を持っていて、

スタッフが熱心に活動しています。年間5,000万人以上に対して支援を行っています。

 

感染症に関しては、これまでにも、エボラ出血熱やSARS、

コレラへの対応を行ってきました。このような経験を活かして、

新型コロナウイルス感染症の緊急支援事業も実施しています。

 

特に、医療・介護従事者などの感染リスクの高い人々と、

貧しい人や難民などの社会的に弱い立場におかれた人々の

命を守るために活動しています。

 

例えば、感染予防に関する正確な情報の発信や、

ソーシャルディスタンスを取ること、手洗いの指導をしています。

途上国では、アイスクリームなどの冷たい食べ物を避けると

感染しにくくなるとか、ゆでたニンニク、ジンジャーレモンティー、

鶏肉を食べればコロナにかからないとか、科学的根拠のない誤った情報が

流れることが多いので、バングラデシュでは、拡声マイクや

モバイル媒体を使って、正しい情報を村人に流しています。

 

また、手洗いをするためには、安全な水の供給が必要ですので、

安全な飲料水の確保も支援しています。紛争下のシリアでは、北西部で、

水の貯水タンクを村に設置したり、たくさんの手洗い場を作る活動をしています。

 

また、フィリピンのミンダナオでは、紛争下でコロナの被害を受けている

貧しい人たちに対して、食料と衛生キットや現金の配布もしています。

 

特に、アフリカや中近東の難民キャンプでは、女性の経済的自立の

ための支援をしています。例えば、女性にミシンを提供して、

マスクや被服を作って販売して、収入を得るなどの活動です。

                            

ケアは、新型コロナ感染症について、初期の段階で

「グローバル緊急ジェンダー分析報告書」作成しました。

その報告書によると、世界の医療現場では、介護者や看護者の約7割を

女性が占めていて、防護措置も不十分な中で、医療の最前線に立つ女性の

感染リスクが懸念されています。

 

さらに、経済的な苦境におかれた家庭ではストレスが高まり、

結果としてDV、家庭内暴力が増えたり、貧しい家では女の子の

児童婚が増えています。多くの国で女性に対する暴力が、

コロナ禍で30%以上増加したという報告もあります。

 

このような、女性が直面する問題に対応するために、

医療の最前線で働く女性へのサポート、女性や少女を対象とした

公衆衛生に関するメッセージの発信、特に若い女性に必要不可欠な

保健サービスの提供、ジェンダーに基づく暴力に対するサービスの

提供も同時に進めています。

 

女性の現状を、もっと多くの人に知ってもらうためには、

日本も途上国でも同じですが、女性が意思決定の場にもっと参加して、

色々な分野でリーダーシップを発揮することが必要だと思います。

 

女性や少女たちは家族を支えると同時に、地域の保健医療や教育、

食料の供給、社会福祉の最前線で大きな役割を果たしているわけですから。

 

国会、内閣、司法、地方自治など、あらゆる年代の女性が、意思決定の場に

もっと参加すると同時に、男性も、それから女性もですが、ジェンダー平等や

それに関連した問題の重要性を理解することが必要だと思います。

 

ケア・インターナショナル・ジャパンでは愛知・岐阜・三重の3県で、

街頭の募金活動をおこなっています。もし皆さんが、街で見かけたときには、

是非興味を持って足を止めていただきたいと思います。

ホームページもありますので、是非ご覧ください。」

 

国際NGOケア・インターナショナルジャパン理事、

田中由美子さんにお話を伺いました。ありがとうございました!!