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映画「バルーン 奇蹟の脱出飛行」 


© 2018 HERBX FILM GMBH, STUDIOCANAL FILM GMBH AND SEVENPICTURES FILM GMBH


「よろしく劇場」「バルーン 奇蹟の脱出飛行」  
7月10日(金)よりセンチュリーシネマほか全国ロードショー

東西冷戦下の東ドイツを舞台に、手作りの熱気球で西ドイツへの亡命を目指す家族の脱出劇を、
実話をもとに描いたサスペンスドラマ。
1979年。ソ連の衛星国、社会主義政権の東ドイツで、
思想言論の自由がない日常を送る電気技師ペーターとその家族4人は、
手作りの熱気球で、資本主義の西ドイツを目指すが、国境まであと数百メートルの地点に不時着してしまう。
運よく国境警備隊に見つからずに済んだが、いくつか手掛かりとなる物を現場に残してしまった。
準備に2年を費やした計画の失敗に落胆するペーターだったが、家族の後押しもあり、
親友ギュンターの家族も巻き込んで新たな気球作りに着手する。ギュンターが兵役を控えているため、
決行までのタイムリミットはわずか6週間。不眠不休の作業を続ける彼らに、
国家の威信を懸けて捜査する秘密警察の捜査の手が迫る。



終始、ドキドキしっ放しの好作品。
周囲の人間がみんな秘密警察シュタージに思えてしまう演出。
もちろん、共感ゆえに、シュタージの事情聴取に対してペーター一家を守る証言をする人もいる。
また、単なる逃亡劇でなく、ペーター家、ギュンター家それぞれの親子関係のエピソードが厚みを持たせていた。

国の体制に懐疑的な主人公たちが、子供に「この国では本当のことを言ってはいけない」と諭すシーンは切ない。
歴史や当時の世界情勢に詳しくなくとも、エンタメとしても楽しめる作品。

壁崩壊の1年前1988年に徒歩で東ベルリン1日観光をしていたので、
あの当時の東側のボロい車(トラヴァント)や殺風景な感じ、監視兵がいる壁周辺の緊張感を思い出した。

よろしく劇場 映画『MOTHER 』


よろしく劇場
『MOTHER マザー』7月3日(金)公開
実際に起きた「17歳少年による祖父母殺害事件」に着想を得た物語。

男たちと行きずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきたシングルマザーの秋子(長澤まさみ)。
働きもせず欲望のまま行動する一方で、息子の周平を歪んた愛情で育てる。
彼女が「まともに生きる」ことなどなく、生活は荒む一方だった。
秋子と周平は肉親から絶縁され、社会から孤立する。
17歳となった周平と秋子は、「実の祖父母を殺害する」という事件へ。

「誰も知らない」「万引家族」のような重さが残る作品。
共感できないどうしようもない母親を長澤まさみが演じている。

秋子のとっては息子周平(新人・奥平大兼)がすべて。
自分の所有物でどう育てようと自分の勝手という歪んだ愛情。
周平も、母から離れててまともになれるチャンスがありながらも、 母と行動を共にしてしまう。
なぜ周平は、秋子から離れず、事件を起こしたのか。  
そして秋子が抱く息子への執着は、愛情といえるのだろうか。

最後の最後で、周平が自分の内面を語る。
どんな母でも、自分にとっては大好きな母。母が世界のすべて。
それを好きではいけないのかという周平の問いには絶句するしかなかった。