安蒜豊三 きょうもよろしく

  • radiko.jp

カレンダー

ブログ内検索

RSS2.0

[login]

a-blog cms

よろしく劇場「ヤクザと家族  The Family」 


©2021「ヤクザと家族 The Family」製作委員会

1月15日よろしく劇場

「ヤクザと家族 The Family」  1月29日公開
綾野剛、尾野真千子,市原隼人,舘ひろし 他
監督『新聞記者』で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した藤井道人。  

ヤクザしか生きる道はなかった男たちが、時代の波に流されながら生きた
1999年、2005年、2019年、激動の二十年の物語。

主人公・賢治(綾野剛)は自暴自棄になっていた少年期に、
地元のヤクザ柴咲組組長・柴咲博(舘ひろし)から手を差し伸べてもらったことで
心の救いを得て父子の契りを結ぶ。
時は移り、ヤクザとして名を上げていくなかで14年の服役を終えた2019年。
暴力団対策法により、組員はマンションも借りられないし、携帯電話も契約できない、
銀行口座も作れないなど社会から排除されるため、組は弱体化していた。
家族ができ、やり直そうとしていた賢治だが、ヤクザの経歴ゆえ愛する者たちの運命を狂わせていく。

東海テレビ制作のドキュメント「ヤクザと憲法」をほうふつとさせた。

作品を見ればわかることだが、
反社会的勢力であるヤクザを美化も賛美もしていないし、同情や共感をしているわけでもない。
ただ、家族に恵まれず、ヤクザになるしかなかった環境に育った人間の居場所はどこにあるのかを考えさせる。

平凡な生活を求めていただけなのに、反対の方向に向かってしまう皮肉。
家族とは、何なのか。人権はあるのか。なくて当たり前なのか。本当の悪はどこにあるのか。
切ない結末ながら、賢治が残したものにほのかな希望を見ることができる。

長さを感じさせない見ごたえのある作品です。
でている役者みんなが見事。

「この世界に残されて」

2021年1月1日「よろしく劇場」
「この世界に残されて」   2021年1月8日(金)公開  (他)


ナチス・ドイツによって約56万人ものユダヤ人が殺害されたと言われるハンガリー。
終戦後の1948年、ホロコーストを生き延びたものの、
家族を喪い孤独の身となった16歳の少女クララと、
やはりホロコーストで家族を失った42歳の孤独な男性医師アルド。
癒えることのない心の傷を抱えた二人が年齢差を超え、痛みを分かち合いながら寄り添う物語。


家族を奪われた者の喪失感、孤独を持つもの同士が、寄り添う姿。
まるで父と娘のような二人の日常。でも、どこかで恋人のような感覚。
言葉にならない、名前をつけることのできない「つながり、絆」
特別に派手な出来事は起こらない。
日常生活やちょっとした表情や言葉で描写する、じわじわとくる美しく良質な1本。
筆者のフェイバリットムービーである「レオン」(ジャン・レノ主演)と重なった気がした。