安蒜豊三 きょうもよろしく

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よろしく劇場  明日の食卓

©2021「明日の食卓」製作委員会


5月28日 よろしく劇場  
   明日の食卓  5月28日各シネコン公開

菅野美穂、高畑充希、尾野真千子がそれぞれ“石橋ユウ”という同じ名前の息子を育てる母親を演じている。

それぞれ忙しくも幸せな毎日を送る彼女たちだったが、 些細な出来事をきっかけにその生活が崩れ、
苛立ちと怒りの矛先はいつしか子どもへと向けられていく。

住む場所も家庭環境も違う【3つの石橋家】
「どこにでもいる母と子供」が、ちょっとした行き違いでとんでもない状況に陥る。
いかに家族が脆いものであるかを感じさせる。

我が家の子育てはほぼ終わったが、ひょっとしたらこうなっていてもおかしくなかったのかもしれない。

この3家族に共通なのが、父親のダメさ加減。
家事・育児に無関心、自分のことしか頭にない身勝手男。
愛人を作って、いなくなった最低男。
ボンボン育ちで、家と息子を妻に任せきりで、隣に住む実の母親の異変にも気づかない迂闊な男。

子育て経験がある人には、かなり迫ってくる。
これから、家族を作ろうとしている人にはどう映るか。
子育ては大変そうだからとしり込みするのか、この作品を教材とするのか。

3人の女優の演技競演がスゴイ・・子役たちもよかった。

最後は、希望を残したエンディング。
母ちゃん、頑張れ。
父ちゃん、しっかりしようぜ。



よろしく劇場 2本立

「海辺の家族たち」  5/28(金)〜  

高架橋をおもちゃのような列車が走り、空と海を一望できる美しい入り江沿いにあり、
かつては別荘地として賑わったが、今ではすっかり寂れたフランス・マルセイユ近郊の港町。

父が突然、倒れたので、久しぶりに兄妹3人が集まった。
家族の思い出の詰まった海辺の家をどうするのか、話し合うべきことはたくさんあった。
だが、それぞれが胸に秘めた過去にとらわれギクシャクし、家族の絆が崩れそうになる。

そんな折、漂着した3人の難民の子供たちを発見する。
言葉も通じない、どこから来たのかもわからない。
この子たちを当局に通報するのか、どうするのか。
辛い過去と厳しい現在を抱える3人の兄妹は、難民の子どもたちとの出会いにより、思わぬ変化が生じる。

大きくドラマチックな出来事が少ない静かな展開だが、
ラストシーンで、固く閉ざされていた3人の心が開かれる希望にあふれたピリオドが打たれる。


『ハチとパルマの物語』5月28日公開

1976年の旧ソ連時代、空港で飼い主を待ち続けた忠犬「パルマ」のエピソードを基に描いた日露合作映画。

安心して幅広い層で見られる作品。
ソ連時代の話なので、硬直化した官僚主義が、障壁として描かれているが、
これを親子の愛情や周囲の人々の人情で乗り越える。
子供と犬にはかなわない。

よろしく劇場「アオラレ」

5月14日「よろしく劇場」

『アオラレ』5月28日各シネコン公開予定

“あおり運転”を巡るノンストップ・アクション。

朝の交通渋滞でのトラブルをきっかけに、ラッセル・クロウ演じる男が、
美容師のレイチェル(カレン・ピストリアス)と息子をどこまでも、殺そうと追いかけてくる。

この「男」(作品で名前は出てこない)を演じるラッセル・クロウ、
いかつい顔とゴツイ太り方でプロレスラーのよう。
ターミネーターのごとく、どこまでも追いかけてくる。
そして、めっぽう強く、警官に肩を撃たれてもひるまない。
生身の人間だが、実は工場の仕事中のケガがもとで、失業。
裁判の末、妻からは離婚され、社会から疎外されバカにされていると感じているために、
社会に復讐をしてやろうという「失うものが何もない人間」。
映画の冒頭で、すでに殺人を犯しているので怖いものは何もない。
出会ってしまったレイチェルも離婚、失業、子育て、親の面倒を抱えて苦しい立場。
そのイライラをぶつけてしまったのが、この男。
程度の違いはあれ、2人とも格差社会の犠牲者ともいえる。

警察もあてにならず、自分で決着をつけなければいけなくなる。
終盤で母と息子が立ち向かうのは、シュワルツェネッガーが悪役のターミネーター第1作のよう。
「男」のやっていることは、とんでもない犯罪と狂気なのだが、
そこにいたる経緯を想像すると、同情はできないが、
こんなことをしないで済むやり方はなかったのかと、後味に若干のやりきれなさが残る。
「怒り」を生み出す社会の歪みは、なんとかならないのか。

あおり運転を巡る事件が後を絶たない。
ここまでの事件が起きないことを願うばかり。

「よろしく劇場」  「ファーザー」

「ファーザー」5月14日公開     (5月7日現在)

第93回 アカデミー賞 主演男優賞(アンソニー・ホプキンス)、脚色賞の2部門受賞

認知症の父親の視点から記憶と時間の混乱を描いていて、 親子愛に泣ける類の映画ではない。

認知症疑似体験。
見ているこちらもアンソニー・ホプキンス演じるアンソニーと同じように混乱してくる。
時間、空間、いきさつ、周囲の人物、すべてが脈絡なく入り乱れ、 何が事実で幻覚なのかがわからなくなる。
最終盤で、アンソニーが自分を失っていく恐怖におびえていく様が凄い。
残酷にリアルに、認知症や老いを描写している。
(とはいえ、それを体験しているわけではないので、「リアル」と言っていいのか疑問だが)


自分自身という存在は、記憶、時間、周囲との関係で確認できているが、
それはかなりあやふやで脆いのだろう。
いつかこんなふうに、自分がわからなくなっていくのかもしれない。
自分という今の存在が、果たして現実のことなのか疑わしくなっていく。
鑑賞後に考えれば考えるほど、うっすらと背筋が寒くなる。
と同時に、いまある状況や家族、他人との関係性をかみしめなければ感じた。

「あんた、だーれ?」
誰も豊三だといってくれなければどうなるのだろう。