安蒜豊三 きょうもよろしく

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映画「「家族を想うとき」 


12月13日  「よろしく劇場」
「家族を想うとき」
原題『Sorry We Missed You』  「残念ながらご不在でした」と宅配便が残す不在票の言葉。

伏見ミリオン座 12月13日(金)公開  伊勢進富座本館  1月25日(土)公開   岐阜 CINEX 1   近日公開  

2016年カンヌ国際映画祭パルムドール『わたしは、ダニエル・ブレイク』ケン・ローチ監督作品。

家族の幸せのためを思っての仕事が、一緒に顔を合わせる時間を奪い、
苛酷な労働環境によって家族の絆を破壊されてしまう。
グローバル経済生き残りのために激しくなるばかりの競争。働き方問題、家族の在り方を問う社会派作品。

ニューカッスルに住むターナー家の父リッキーはマイホーム購入の夢のために、
フランチャイズの宅配ドライバーとして独立。 勝つのも負けるのもすべて自己責任。
フランチャイズの配送事業を始めるために、訪問介護士である母・アビーの車を売って独立資金にした。

独立自営といっても、実態は過酷そのもの。 1日に100個の配送をしなければ利益が出ない。
休憩もとれず、ペットボトルでトイレを済まし、渋滞や不在の場合配りきれない。
GPSを持たされ、行動はすべて本部に全部チェックされる。不備があれば罰金を科される。
そんな労働環境でも、労働者ではなく運送会社と契約をした独立事業者なので、
労働に関する法律は守ってくれない。 嫌ならやめざるを得ない。

車を売ったため介護先へバスで通うことになったアビーは、
長い移動時間のせいでますます家にいる時間がなくなっていく。
子供たちとのコミュニケーションもとれなくなり、成績がいいはずの息子が問題を起こしだす。

イギリスで大問題になった実話を取材した映画。
夫妻のようなワーキングプアを作り出す「社会のシステム」をあぶりだしている。

遠いイギリスの話ではない、我々の周囲で起きている現象をリアルに描いている。
政治、行政に携わる人々はもとより、「政治なんて無関係」と選挙にも行かない人々は見るべきだ。
これはあなたに降りかかることかもしれない。

オフィスで人を指図して効率効果を追及している「マネジメント担当」だって、
次に切り捨てられるかもしれない。

弱肉強食、自己責任で済まされるシステムの食い物にされる恐ろしさだ。