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ボンソワール、キタヤマです。

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キリンが一匹、キリンが二匹・・・。 Bonsoir

みなさんこんにちはボンジュール、こんばんはボンソワール、東海ラジオ
北山です。
暁になってもなかなか目が覚めないといわれる、春の眠りですが、
いやー、最近どれだけ寝ても、もー眠たい、眠たい。
ほんとに、寝ても覚めてもとにかく眠たい、のです。

人間にはさまざまな欲求があると云われますが、この「 睡眠欲 」という
やつは格別に、切実かつ陶酔的でして、これに叶う快楽を与えるものは
他に無い、というようなことを確か開高健さんが書いていましたが、
ほんとに心の底から満喫・満足・充実を与えてくれる睡眠ときたら、
食欲や性欲、排泄欲を凌駕するカタルシスがありますよねぇ、ほんと。

何年か前、そのシーズンの始めての野球実況担当の前の晩、
なんだか妙に緊張してしまい、布団に入ったものの一睡も出来ずに、
結局ボロボロの喋りになってしまったことがありました。
仕事の後、解説をして頂いた鈴木孝政さんと一杯やりながら、
「 実はボク、昨日一睡もできなかったんです・・・」と言い訳めいたことを呟いた私に
鈴木さん
「 オレも若いころ、前の夜、まったく眠れなかったとき、
 登板前に当時のコーチの中山さんにそのことを言ったら、
 『 でもお前、横にはなったんだろう、横には。
   だったら、そんなもの、二時間や三時間は、投げられる、大丈夫や 』 って一言だったよ。」
と教えてくれました。
そう、寝ようが寝まいが、やるのがプロ、
そして、睡眠も含めたすべての準備を怠らないのがプロ。
「 ん~ 」と恥じ入りながら神妙に鈴木さんの言葉に聞き入った夜でございました。

し、しかし・・・
睡眠不足がもう如実に身体にも神経にもこたえる年になってしまったことも、確か。
実況前、何が怖いといって、「今夜眠れなかったら」という不安が一番怖いのです、
わたしは。
声・目・ろれつ・もともと弱い頭の働き・リズム・テンポ・スピード、
睡眠不足の日の喋りはまず、ダメ、ですね、これは。
催眠療法で 「 自己催眠 」というのがあるようなので、
ヨーガや座禅といった自立訓練を、わたしも始めてみようかしら・・・て、思うだけで
たぶんやりませんが。なにか策はないかな~とよく思うのです。
そんなことを考えながら先日、レンタルで見たあるドラマでこんな台詞を聞いた。
『 キリンの 偉いと思うところは 彼らは 一日 わずか 五分しか
  眠らない というところである 』
ほんまかいな!
あんな大きな身体でもって、
えーぇ、
たった五分とは、すごいな、それは!
つねに敵に狙われているとはいえ、あのレオン(リュック・べッソン)ですら、
片方の目を開けてでも六時間は寝ているだろうに、
時には襲い来るライオンを前足の強烈なキックで蹴散らす力を持ちながら、
一日の睡眠時間、ほんの 五分 ですか、キリンは。

本番の前日、きっと、きまって、このことをわたし、思い出すのでしょう。
・・・・ 人間も 睡眠は 五分で 充分だったら どんなによかったか・・・・

まぁ、じっさいには、キリンの睡眠時間は一日20分~30分くらいと
されているそうなんですが、でも短いですよね、キリンさんは。


「キリンさん、どーしてそんなに寝る時間が短いんですか?」
「 ・・・んー どうも この首に合った いいマクラが 見つかんなくってね・・・」

( キリンが眠るときは、あの長い首をカーブさせて 後ろ足の上に
  頭を乗せて寝るそうな。 これぞ、一人ヒザマクラ。 なかなか色っぽいね、
  かわいいね。 あのマツゲも。ねっ。)


というわけで、一日中こんなに眠たいのに、肝心要の時に眠れないという、
人間って、やっぱり本能が壊れてしまった動物なんだな~と思うのですね。
赤ちゃんの、お母さんの胸でスヤスヤ眠るあの寝顔、
恍惚とはこのことか、と、多分本能が完全に満たされた状態があれなんだと、
感じますね。
だから、人は死ぬまで、もう二度と手に入らない、あの至福の状態にもう一度
戻りたいと願い、探し、求めて生きてゆくのだな~ なんて思うのですよ。
光に満ちた、すべての喜びの原始のスープにひたる夢を。

眠れぬときには、ね、羊を数えてごらん。
「 羊が一匹、羊が二匹・・・。ほーらね、眠たくなってくるだろう。 」
でも、あれ、効果ありますか?
ヒツジ・・・って、発声でいくと無声化が多くて、そんなにスムーズでソフトな
言葉ではありませんよねぇ。
それに犬や猫と違って、日常生活でそんなに羊ってなじみがある生き物でも
ないしな~。
わたしが思うに、多分アレは「英語」だからこそ、導眠効果があるんじゃないでしょうか?
羊は、そう 「 シープ 」です。
when you cannot go to sleep, ciose your eyes and count sheep. です。
「 シープ、 シープ、 シープ・・・ 」
なんとなく深呼吸、スーハー、スーハー・・・で眠りにつきやすい感じになりますよね。
それに、羊は聖書に出てくる大切な言葉で、それはもう生活にくっついています。
シープを繰り返すことで、聖書の物語のイメージも、安らかさを誘ってくれそうです。
ではないかと思うのですが・・・。

日本には子守唄があります。
「 ねーんねーん、ころりや・・・」
やっぱり、羊を数えるよりは、われわれには、こちらですね、フィーリングとしては。


なかなか寝付けない夜、夜中、とつぜん
「 アンタね、 寝言は寝てからいってちょうだい!!!」
と 隣で寝ていた妻が寝言で言っていた・・・が・・・・この寝言は・・・・?


最後に、眠れないときに必ず眠たくなるものを、ひとつ。
映画、アラン・レネ監督の 「 去年 マリエンバードで 」
だまされたと思って、いっぺん見てください。しかも、真剣に見てください。
名作です。映画史に残る傑作です。
そして、かならず眠くなること請け合いです。
それと、もうひとつ。
寝不足であるなら、なおさらの、わたしの実況です。
ねむれます。


みなさんが、やすらかな眠りにつける、ここちよい春でありますように。
また、お目にかかります。
アデュー。 北山でした。