番組審議会

「番組審議会からのお知らせ」放送内容

2002年7月「盲導犬サーブ像の光と影~あなたにできること~」 「番組審議会からのお知らせ」放送内容

2002年7月21日(日)  午前6時50分放送

7月の番組審議会がこのほど開かれ、 「盲導犬サーブ像の光と影~あなたにできること~」について審議いたしました。出席した番組審議会の委員を五十音順にご紹介します。 麻創けい子、麻生 忠、土屋 嶢、笠原 烈、松田好旦、三浦昌夫 以上の皆さん。相羽泰彦委員には文書で参加いただきました。また、東海ラジオ側からは、藤井道雄・取締役社長、梅田眞司・取締役報道制作局長、池田譲治・取締役業務局長、天野良春・報道部長、谷川明美・ディレクターが出席しました。
「盲導犬サーブ像の光と影~あなたにできること~」は 今年度の日本民間放送連盟賞、教養番組部門への参加番組で、 5月27日、午後8時から30分間放送されました。この番組は、名古屋駅前再開発の余波を受けて歩道橋の階段下に隠れてしまった、盲導犬サーブ像の移設問題を通して視覚障害者の社会生活の現状や問題点を探り、「私達にできることは何か」、「いたわりのある社会とは何か」を考えていくものです。盲導犬サーブ号は、1982年、岐阜県の国道で主人を誘導中に暴走車から主人を守って事故に遭い、左足を失った雌のシェパードです。サーブの勇気ある行動は映画や本になるとともに、1986年には寄付金によってJR名古屋駅前にブロンズ像が建てられ、多くの人々に親しまれてきました。 しかし、今そのサーブ像は歩道橋の階段下にひっそりと佇んでいます。この現状を見て市民から移設の声が上がり、現在移設計画が進んでいます。番組は、このサーブ像の現状から盲導犬や視覚障害者を取り巻く環境へと視点を移していきます。名古屋市内には全盲の方が2,033名もいらっしゃるのに対して、盲導犬はたったの15頭しかいない。盲導犬1頭の育成費が300万円近くかかることや、その費用の90%が寄付金により賄われていることなどを紹介。ディレクターの谷川明美は、愛知視覚障害者協議会事務局長の梅尾明美さんから、駅のプラットホームの恐怖や放置自転車が如何に視覚障害者の行動を阻害しているかということを聞いて、アイマスクをして、白い杖だけを頼りに金山駅の構内を実際に歩いてみました。僅かな体験を通して彼女が感じたのは、視覚障害者が町に出る時の、恐怖にも似た不安の数々でした。「困ったら周りの人が助けてくれるという前提条件無しに、障害者が町に出ることはない。今こうしていられるのは、多くの人に助けてもらった結果だろうと思っています。」番組の最後に梅尾明美さんが語ってくれた言葉です。

委員の皆さんからの意見の概要は次の通りです。
■誠実で丁寧な作り、わかりやすいナレーションによって、障害者の抱える問題を「あなたにできること」として考えてもらうという制作意図が十分に伝わったと思う。
■忘れられていることに光を当てた良い番組で、構成も非常に良く纏まっている。
■谷川ディレクターの白い杖体験は素晴らしく、この番組の白眉といえる。
などのお褒めの言葉をいただきました。また、
■名古屋という、地域限定版になっているのが惜しい。もう少しエリアを広げたり、視覚障害者に限定せず高齢者や聴覚障害者など、もう少し視野を広げても良かったのでは。
■「誘導してあげたいけど、どう声をかけたらいいのか分からない」という意見に対して明確な答えがなかったのが残念。
などの温かいご指摘をいただくとともに、今後もこういう普通は中々気づかないが、私達にとって非常に大切なことに焦点を当て、掘り下げる番組を放送していって欲しい、と励まされました。

一方、東海ラジオ側からは、「審議委員からの意見を受けて今後の番組制作に反映させるよう、検討と研究を重ねます」と答えました。また、聴取者の皆さんから寄せられたお問い合わせや苦情などは、6月1ヶ月間に177件あったことを報告しました。
以上が6月の番組審議会の概要です。

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