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東海ラブストーリー【第7話】 東海ラブストーリー

終電を逃した俺とみすず。
みすずが、"ねえ、ひさしぶりにあの海に行かない?"と提案されて俺は、"いいね、行ってみようか。"とふたりで海岸沿いを歩く。
"覚えてる⁈いつも大前くんとトシと私の3人で帰るとき、ここの海で寄り道して話し込んでたこと。"
忘れるわけがない、海のテトラポッドに座って3人で話しているときに、太陽の光に照らされるみすずの笑顔がめちゃくちゃ素敵で、俺は一目惚れした【青春】時代なのだから。
"懐かしいなあ、あの時は3人でずっと仲良く居られると思ってたのに、気付けば私はとしと付き合って、大前くんと会う事がなくなっちゃって。"
あの時と同じ笑顔で話すみすずの表情が月明かりに照らさせているけど、その表情はどこか寂しげだとすぐに気付いた。
だけど、いま自分の中でいろんな想いが交錯していて、目の前にいるみすずの姿、そしてトシのこと、さらには自分の彼女のこと。
みすずのことはきちんと諦めた。そう、諦めたんだ。
なのに、気が付けば俺はみすずを【抱きしめる】
驚いたみすず、我に返った俺は慌ててその手を離した。
"ごめん、俺…"自分でもなんでみすずを抱きしめていたのかわからない。
そんな俺のことを察したみすずが、"私ね、大前くんがいつも電車に乗るの知ってて、大前くんのこと探してたの。トシがいるのに、幸せなはずなのに、なのに…
大前くんから連絡先変わっても、全然連絡来なかった寂しさが日に日に増して、大前くんのことずっと探してた。
彼女とふたりで電車に乗ってるのも見たことあるんだ、だから私は大前くんの幸せを喜んだ、喜んだはずなのに…私、私…。"
波音にかき消されるみすずの声、だけど月明かりに照らされるみすずは溢れる涙をなんども拭っている、その姿を見て、なぜだか俺も泣いてしまった。
"なあ、みすず?"、"…何?"
"お、俺さ…"言いかける俺の言葉を遮るようにみすずが言った。
"今日、大前くんと話せてよかったよ。迷惑かけてごめんね、さよなら。"
泣きながら走り去るみすず、その後ろ姿をただただ見届ける事ができなかった俺は、その場で立ち尽くして泣き崩れた。
俺は何で泣いてるんだ?まだみすずのことを想っていたのか?彼女に対しての罪悪感か?それとも、トシに対しての友情なのか?
頭の中で色んな人が走馬灯のように駆け抜けていきながら、俺の中でひとつの答えが生まれた。

 

ラジオネーム じゃんぼたこ焼きロボット さんの作品


 


次回のワードは「3年後」です。いよいよ次回、最終話ですお待ちしています。

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東海ラブストーリー【第6話】 東海ラブストーリー

はぁはぁ。はぁはぁ。
間に合ってくれ。神にも祈る気持ちだ。もう足も心臓も悲鳴を上げている。だけど止まるわけにはいかない!
こんなに全力で走るだなんていつ以来だろう。なんて考えながら右手を目一杯伸ばし、コンマ1秒でも早く改札をすり抜ける。ホームに続く階段を足だけの感覚で降り、最後の数段を飛び降りた。と、同時にホームを見たその瞬間!無情にも電車のドアがピタリと閉まった。
言葉にならないとはこのことだ。
何事もなさげにホームを歩き、ゆっくりと電車が発車するのを横目で見るしかなかった。電車の中の人の思っていることを当ててやろう。
(ああ、この人終電のがしちゃったぁ)
ああ、そうだよ、やっちまったよ!
俺は息も絶え絶えホームのベンチにどっかり腰掛けた。地下鉄の無機質な天井を仰いで考えた。
何でいつももう少しの所で大事なものを逃してしまうのだろう。今日の契約の件もそう、学生時代の恋愛だって…まぁ、それは何年も前の話だ。
給料前のタクシー代、およそ一万円は辛い。スマホを取り出しもう寝てるであろう彼女に、今日は会社に泊まるとLINEを入れる。しばらくの間ボーッとしていたら駅員に外へうながされてしまった。
ほとんど明かりがなくなった夜の世界。遠くのほうに見慣れた看板が小さく光っている。(ああ、あそこでハンバーガーでもテイクアウトして会社に戻ろう。)ため息をついて一歩目を踏み出したその時、反対車線に止まったタクシーに釘付けになった。タクシーにではない、降りてきた女性に。
「終電行っちゃったぞー」
大きな声で茶目っ気たっぷりのみすずの姿に。声の出ない俺に向かってみすずが駆け寄ってくる。
「久しぶり、大前くん。」
「おお、びっくりした」
「さっきの終電に乗ってたら、大前くんが乗り過ごしてたから戻って来ちゃった」
思わず吹き出して、二人して大笑いした 。
偶然の再会で二人は時間が経つのを忘れて話をした。
金曜日の25時、止まっていた歯車が再び動き出した。

 

ラジオネーム ひとりかくれんぼ さんの作品




 


次回の3ワードは「抱きしめる」「さよなら」「青春」です。第7話お待ちしています。

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東海ラブストーリー【第5話】 東海ラブストーリー

数日後、俺はトシの家のポストに手紙を入れた。
『トシ。ごめん、俺、携帯無くした。新しい番号わかったらまた連絡する』
それだけ書いて。
翌日、俺のアパートの扉に1枚の紙が貼られていた。トシとみすずからだった。
(トシ)『財布の次は携帯か?w しっかりしろよ!』
(みすず)『大丈夫?連絡待ってるね!』
そう書かれていた。
もう無理だ。これ以上2人の幸せを見届ける自信がない・・・
財布からみすずとのツーショット写真を取り出し、そっと写真にKissをした。そして届いた手紙と一緒にライターで火をつけた。

新しい番号を2人に教えないまま月日は流れた。
桜並木を歩く俺の横にはみすずとは真逆なタイプの彼女が居た。『トシ。俺にもようやく春が来たわ。俺 幸せそうだよな?』俺は心の中で呟いた。

 

ラジオネーム みんみん さんの作品




 


次回の3ワードは「テイクアウト」「終電」「再開(再会)」です。第6話お待ちしています。
 

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東海ラブストーリー【第4話】 東海ラブストーリー

「何言ってんだよ、当たり前だろ」

そう返信して1週間が経った。
その後のLINEでは何かを詮索されることなく、表向きでは今までと変わらない関係が続いている。
だが、トシから何度か会う誘いはあっても、言い訳を見つけて断ってきた。
『写真について問われるかも知れない。』
これまでの関係が崩れる恐怖に怯え、裏では1人孤独を感じていた。

(SE:ピロン)

トシからLINEが届いた。
自分の気持ちとは裏腹に、明日みすずと3人で犬山城に行かないかと誘いがあった。
怖い。
でも、これ以上避けるのは不自然だ!
ありもしない用事で遅れるが、必ず行くこと伝えた。

次の日、みすずの第一声に一瞬心臓が止まった。
(みすず)「財布見つかって良かったね」
(おおまえ)「あ、ああ。あの日はごめんな」

感情を押し殺して答えた。
(みすず)「お金戻ってきたんだから、何か奢ってよ!飛騨牛のにぎり寿司食べよ?」
(トシ)「おっ!いいねー」
(おおまえ)「わかったよ」

上手く話せてるだろか?
上手く笑えてるだろうか?
いつもと変わらない2人にホッとし、徐々に緊張はとけていった。

容赦なく食べ物を奢らされ、お金が無くなっていく恐怖に怯えている時、トシが真剣な顔で話始めた。
(トシ)「みすず、俺たち一緒に暮さないか?」
(みすず)「え?」

トシの突然の告白に、俺だけでなくみすずもビックリしていた。
『トシは確実にみすずと俺の写真を見てる』
俺に同棲が決まるところを見せ、みすずを諦めさせようとしてると思った。
動揺を隠せない俺は、
「良かったな、みすず!あ、用事があったんだった。先に帰るわ。」
ありもしない用事を言って、逃げるようにその場を去った。
自然と涙が流れていた。

 

ラジオネーム みっつはー さんの作品




 


次回の3ワードは「春」「手紙」「キス」です。第5話お待ちしています。
新たな展開!新たな登場人物!そして、キスは何を意味するのか!

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東海ラブストーリー【第3話】 東海ラブストーリー

その日は天気がよかった。
みすずと彼氏のトシ、そして俺。
何するでもなく栄から大須をブラブラしていた。

「大前はさ、彼女つくらんの?」
トシが何気なくきいてくる。
「あー。そうだな。」
曖昧な返事をする。
「どんな子がタイプなの?」
「ロングヘアーで、背が高くて、とにかくおとなしい子」
ショートヘアーで、背が低く、とにかくうるさい。みすずとは真逆の子を言うしかなかった。
「じゃ、こいつだな」
「どこが?私の真逆じゃん!」
みすずとトシは笑っていた。俺もちゃんと笑えてたのだろうか。

喉が渇いた俺は自販機でジュースを買おうとおもった。
そこできづいたんだ。財布を落としていたことに。
そこからは1時間、2時間、3時間みんなバラバラになって俺の財布を探してくれた。

(SE)ピロン

トシからのLINEがなった
「大前財布あったぞ!矢場とん横のマックにきて!」
よかった!急いでマックにむかった!
そこにいたのはトシだけだった!
「ありがとう。あれ?みすずは?」
「あー、LINEして帰らせた先に」
「なんで?」
「これ…だよな。財布」
「助かる!ありがと!」

雨の中家にかえってテレビを見てるとトシからLINEがきた
「俺たちって親友でいいんだよな?」
なんでトシがそんな事を言って来たかすぐにきづいた。
俺の財布の中には高校の文化祭の時にとった、たった一枚だけのみすずとのツーショット写真が入ってたんだ。

 

ラジオネーム 犬のタトゥー さんの作品




 


次回の3ワードは「東海地方の名所」「告白」「涙」です。第4話お待ちしています。
さあ、これからどうなっていくのか!

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